2009年07月26日

映画「バーダー・マインホフ 理想の果てに」を観た感想

★★★「バーダー・マインホフ 理想の果てに」

1960〜70年代の若者は、今と違って闘っていた。
高校生までもがそうだったなんて、想像もつかないけど。

本来なら、今年派遣切りにあった人、就職が見つからない大学生、
リストラされた人、年金もらいそこなった人、
みんなみんな、デモやったっておかしくないのだ。
「社会が悪いんだー!」って、アピールするの。

でも、ほとんどの人が何もしない。
そんなことしても何にも変わらないって最初からあきらめてる。
社会のために何かやってる人って何人いるだろう?

アタシ自身も、申し訳ないけど何にもしていない。
政治のことはよく理解できてないし、奉仕活動もしていない。
人のために何かするって余裕はあんましないから。
せいぜい、知ってる人たちの小さなお役に立つくらいのもの。
自分の目の届く範囲で精一杯だよ。

しかし、「あの頃」の若者は違った。
本気で社会を変えようと思い、そうできると信じていた。
彼らは当初の志だけは高かったのだ。

だからって何で学生運動が暴力とつながっていくのか、
常々疑問に思っていた。
学生運動もソフト路線から過激派までいろいろあったみたい。

「昔はオレも学生運動やってたんだ。ブタ箱にも2、3日入ったよ。」
って言うと、ちょっとカッコイイおじさまって印象だよ。
そう、ちょっぴりデモった程度ならね。

もちろん、学生運動と赤軍とは全くの別物だ。
赤軍って犯罪者の集団だとしか思えない。

この映画を見て、ちょっぴりわかったよ。
暴力はアピールのための手段なのだ。
言葉だけでアピールしても効果がなかったんだね。
だからマインホフはジャーナリストから赤軍になった。

ふーん、そーなのかと社会科の授業のように観ていたけど、
後半はちょっと失速。
刑務所のシーンなんて、全然面白くなかった。

正義のための暴力なんて賛成できない。

でも、今も世界各地で起こっている紛争や戦争も同じこと。
じゃあ、どうすればいいのと聞かれると困ってしまう。
ペンは剣より強いと思いたいけれど、弱いのかな…。

マインホフ役のマルティナ・ゲデックが闘争の親分の貫録十分。
ただ、若者じゃないよね、この人。

この時代のうねりみたいなものは感じられた。
出演者たちもそれぞれ納得できる演技で見応えあった。
よい映画を作ろうという気持ちも伝わって来た。
だけど、少しばかり長かったなあ…。

【あらすじ】
(象のロケット『バーダー・マインホフ 理想の果てに』より引用)
左翼系女性ジャーナリストのマインホフは、ベトナム戦争への抗議目的でデパートに放火したバーダーとエンスリンのカップルと知り合う。 メディアから“バーダー・マインホフ”グループと呼ばれていた彼らは、1969年、正式にドイツ赤軍(RAF)を立ち上げ、帝国主義への武装闘争を表明した…。 西ベルリンに実在した若者たちの闘争史。≪世界は変えられると信じていた―。≫
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映画「セントアンナの奇跡」を観た感想

★★★★★「セントアンナの奇跡」

戦闘のさなか、少年を助けるところがあまりに人道的で、
トレインは敬虔なクリスチャンだという印象を持った。
表情も慈愛に満ちていて、こんな人と結婚したいと思った(もうしてるけど…)。

第一次世界大戦以降の歴史ってすごく分かりづらいけど、
この作品は第二次世界大戦当時の国際関係、国民の意識が非常に理解しやすい展開。
オフィシャルサイトには、なんと世界史の講義までついているのだ!

http://www.stanna-kiseki.jp/history/index.html

学生諸君はお勉強のためにも読んでおくといいよ。

イタリアって当時アメリカの敵国だったのに、
黒人米兵が街に馴染む様子が面白い。
黒人に接する機会が少ないから、差別という概念もない。

国同士は戦争しても、国民ひとりひとりは決して敵ではない。
それはよくある話ではあるけれど、
イタリアもドイツと同じく、
ファシスト政権に反対する人々が大勢いたのだ。

複雑な関係が一気に理解できるわかりやすさは、
すべて監督の力量だろう。

長ーい作品だから、冒頭での射殺事件のことをうっかり忘れそうになったよ。
この事件に関しても、もっといろいろ知りたかった。

ラストがちょっと物足りなかったけれど、
素晴らしい感動作品だった。

【あらすじ】
(象のロケット『セントアンナの奇跡』より引用)
1983年、ニューヨークの真面目な郵便局員が切手を買いに来ただけの男を突然射殺した。 そして局員の部屋から古い彫像の頭が発見される。 不可解な事件の謎を解くカギは1944年のイタリアにあった。 第二次世界大戦中、イタリア・トスカーナでの戦いの最中にケガをした現地の少年を助け、部隊とはぐれてしまったアメリカの黒人兵4人がいた…。 戦争ヒューマン・ドラマ。


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2009年07月13日

映画『セブンデイズ』を観た感想

★★★★★『セブンデイズ』

見応えあったー。 
キム・ユンジン演じるところの弁護士ママ、ユ・ジヨンの娘が、
誘拐されてしまう。

娘が心配だから、犯人の言うなりになってしまうのも、
母としては仕方がないと理解できる。
いくら弁護士でも、自分の子が一番大事なのだ。
それでも彼女は命がけで真相に迫ってゆく。

最初、娘とお風呂に入るシーンはサービスなのか、
微笑ましいなかにもお色気たっぷり。ママの美しさが引き立つよー。
着ている衣装もサービス、サービス。
でも男性が期待するほどのモンではないよ、念のため。

被告が犯人なのか、それとも本当に無罪なのか?
もし無罪ならば、真犯人は誰か?
弁護士ママの邪魔をしてくる奴らの目的は何なのか?
なかなか真相に行きつかず、もどかしいけれど、あきさせない。

長い映画だったけど、スクリーンに目が釘付けだった。
「チェイサー」には負けるけど、これも面白かった。
韓国ってサスペンスの迫力が違うなー。

それに、この作品はヒューマンドラマとしても、
非常に考えさせられるところがあった。
賛否両論あるだろうけれど、アタシは共感できた。

裁判員制度がますます荷の重いものになった。
何が善で、何が悪か。
刑事罰とは何のため、誰のためにあるのか。

懲役期間は犯人のためにあるのだとアタシは思う。
犯人も人間。罪を憎んで人を憎まず。
刑務所で立派に「お勤め」を果たした後は、
もう罪を遡って責めることはできないと思う。
だからこそ、裁判は非常に大事なのだ。

しかし、そうキッパリと割り切れないのが人間だ。
もし私が当事者だったら…?
ああ、悩んで眠れなくなりそう…。

【あらすじ】
(象のロケット『セブンデイズ』より引用)
ユ・ジヨンは勝率100%の敏腕弁護士でシングルマザー。 仕事の合間をぬって参加した運動会で8歳の娘が誘拐されてしまう。 誘拐犯の要求は、殺人事件で死刑を求刑されている被告の無罪を勝ち取れというもの。 被告に接見しても犯人としか思えず、弁護士として母として葛藤するジヨン。 ところが真実に近づいてゆくジヨンの身に危機が迫る…。 サスペンス・ミステリー。

posted by ミカ at 14:22| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月11日

映画『サンシャイン・クリーニング』を観た感想

★★★『サンシャイン・クリーニング』

ちょっと前に似たような「お仕事」の映画があった。
そうだ、「ザ・クリーナー」だ。
今ほどマメにブログ書いてなかったからすっかり忘れてた。
あれは暗くて怖かったような気がするなー。

なんたって、人が殺されたりした現場のお掃除。
血痕などがすごい状態だし、臭いだって…。

この作品は題名「サンシャイン…」でも分かる通り、
そういう「お仕事」の暗い雰囲気を払拭しようとしている。
明るくさわやか、ほのぼの系。

特殊な「お仕事」の割には、ストーリーはサスペンスでもなんでもない。
普通のホームドラマだ。

ローズの不倫相手は警察官。
どうせなら彼を警察の情報源にして、
姉妹が事件解決に大活躍するというお話だったらよかったのに。
あ、それって2時間ドラマ風ね。

学生時代は勝ち組だったローズが負け組になり、
家族のためにもこの「お仕事」で頑張ろうという心意気は応援したくなった。

ところが妹のノラが足を引っ張る。
いいトシして自分探し中。アルバイトも真面目にやらない。
しかし姉の仕事を手伝ううちにだんだん変わって行く。

姉妹のパパも変わりモン。
怪しい新商品を売り込んでは失敗している。

ダメダメ家族の再生物語。
でも、いろんなエピソードが共感できるものばかり。

自分はこのままではいけないともがきながら、
そして、自分がそんな状態なのに、
他人にも優しい手を差し伸べる彼らの純粋な心が、
人ってこうでなきゃいけないよなって気になった。

作品全体としてはさわやかで好感が持てた。

【あらすじ】
(象のロケット『サンシャイン・クリーニング』より引用)
警官で妻子持ちの恋人マックから「事件現場を掃除すると大金が稼げる」と聞いた30代のシングルマザー・ローズは、息子を私立の小学校へ入れるため、バイト先をクビになったばかりの妹ノラと“事件現場のハウスクリーニング”を始める。 仕事先は犯罪や自殺などワケありでゾッとする現場ばかり。 四苦八苦しながらも徐々に軌道に乗り始めたのだが…。 辛口ホーム・コメディ。



posted by ミカ at 23:27| Comment(0) | TrackBack(16) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『ノウイング』を観た感想

★★★『ノウイング』

これまた「地球が静止する日」みたいにつまんなかった。
こーゆーの、アメリカ人大好きなのかしらん。

ニコラス・ケイジの演技は素晴らしかった。
インテリパパぶりは似合ってたし、息子との関係もほほえましい。

50年前からずっと事件が起こることは分かっていたのだ。
でも、それはタイムカプセルに埋められていた。
過去の事件は、そのために防げなかった。

50年を経て、やっと取り出された紙。
ジョンは今後起こるたくさんの事件に気づく。
頭のいい人ってすごいねー、すぐわかっちゃうんだよー。
でも、まずその日の事件を防ぐことはできなかった。
前もってわかったからって、防ぐ手段がないのだ。
もう呆然と見つめるしかない。

そして、ジョンは当時のことをいろいろ調べて回って、
事件を予知した女の子の娘ダイアナ(今は大人)に会いにいくんだけど、
彼女がすっごーく、イケ好かないのだ!!!

猜疑心が強く邪魔ばかりして、引っかき回す。
預言者の娘らしからぬ自己チュー。
敵か味方か、動くべきか否かの判断力は欲しいもんだ。

ジョンと彼女がハッピーになればいいなと思ったけど、
途中から全然応援したくなくなったね。

全体的にキリスト教的、荘厳な雰囲気も感じた。
しかし、ストーリーにあまり共感できなかった。

【あらすじ】
(象のロケット『ノウイング』より引用)
小学生の息子ケレイブが50年前に埋められたタイムカプセルから持ち帰った一枚の紙。 そこには数字の羅列がビッシリと書き込まれていた。 大学教授のジョンはその数字が過去に起こった大惨事の日付、場所、犠牲者数と一致することに気づき愕然とする。 単なる偶然か、それとも予言なのか!? その紙にはこれから先の日付も記されていた…。 パニック・スペクタクル。


posted by ミカ at 22:05| Comment(2) | TrackBack(9) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月09日

映画『ウィッチマウンテン 地図から消された山』を観た感想

★★★ ファミリー映画とは言え、ゆるーいSFで、
「地球が静止する日」と同じくらいつまんなかった。
小学校低学年くらいなら眼を見開いて喜ぶのかしらん?

最初、子どもたちがタクシーに乗りこんだあたりは、
これから始まる展開に期待ワクワク…が、最後までゆるいまんま。
ディズニーだったらもっと面白くできそうなのに。
アニメだったらよかったのかな?

地球の貨幣価値がわからなくて、
ものすごい額のタクシー代を払うところが笑えた。

少年少女が確かに地球人とは思えない整った顔だち。
これも「地球が静止する日」のキアヌ様と同じだ。
かわいい顔が拝めただけヨシとするか。
将来超美人になりそー。

タクシー運転手のジャックがやたら体格が良くて、
この人、もっと別の映画に出た方がいいんじゃないかと思った。

宇宙学者の女性はいい感じだった。


UFOや宇宙人がもし本当に現れたらどうする?
未知の世界はやっぱ怖いよ。
でも会ってみたいなー。
いい人たちだと信じていよう。
そうすれば、きっとお友だちになれるよ。

「皆既日食」で登場ってことはないよね。
見たいけど、もうツアーもホテル満員だって。
40数年後の次回を待とうか。
きっとおばあちゃんになってるけど…。


【あらすじ】
(象のロケット『ウィッチマウンテン 地図から消された山』より引用)
ジャックが運転するタクシーにいつの間にか乗り込んでいた少年セスと少女サラの兄妹。 大金を持ち長距離走行を依頼する彼らを不審に思いつつも走り出したタクシーを、黒ずくめの男達が乗ったSUV車が追走し始めた。 ジャックの抜群の運転テクニックにより激しいカーチェイスが始まるが、セスとサラも不思議な能力を使い始める。 彼らはどこから来たのか? SFファンタジー。
posted by ミカ at 08:07| Comment(0) | TrackBack(3) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月04日

映画『蟹工船』を観た感想

★★ 『蟹工船』

だいぶ前から、原作が売れに売れていると報道されていた。
アタシは読んでないけど、代わりに映画を観てきたよ。

しかし、ちょっと期待はずれだった。
面白い原作じゃないにしても、気持ちがつかめない感じ。
観た後もスッキリしない。

浅川が船員たちを虐待するのが、
まるで浅川が自分自身をいじめているかのようだった。
監督の屈折した性格とか深く掘り下げ過ぎてしまったのかな。
浅川だけが、背景のある人物に見えた。

そう、他の登場人物があまり生きていないのだ。
船の中のみんながワイワイしゃべってるシーンはウソ臭い。
だれもこんなところで働く人たちに見えない。
ロシア船のシーンは重要な場だけどシラけた。

みんな団結してるように見えないんだよね。
会社に要求する内容も幼稚。
こういう交渉事を初めてする人たちなんだから仕方ないけど。

松田龍平は中心人物の雰囲気が良く出ていた。
西島秀俊の次によかったと思う。
「みんな自分の思った者になれる。」って言う言葉には感動した。

でも、無気力な工員がロシア船にちょっと乗っただけで、こんなに変わるものかしら? 
変化が突然すぎて違和感があった。

話が動き出したのが本当に最後の最後になってしまい、
これからじゃないかというところで終わってしまった。
ストレスがたまるぞー。

蟹缶を作るところはすごいと思った。
汗ダラダラで、間違いなく缶詰に汗入ってる。
真黒でテカテカしてる衣装は異様で違和感あるけど、
このシーンだけは素晴らしかった。
劣悪な労働環境であることだけは、しっかりと伝わった。

【あらすじ】
(象のロケット『蟹工船』より引用)
カムチャッカ沖で蟹を獲り、船上で缶詰に加工する蟹工船・博光丸。 監督の浅川は労働者たちを人間扱いしなかったが、安い賃金で過酷な労働を強いられている出稼ぎ労働者たちはそんな環境に慣れ、ただ疲れ、絶望しているだけだった。 労働者の一人・新庄は「あきらめるには早すぎる。 自分たちが変わらなければ何も変わらない!」と呼びかける…。 社会派ドラマ。


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映画『MW -ムウ-』を観た感想

★★★★『MW -ムウ-』

玉木宏のクールなダークヒーローぶりがカッコイイ。
大画面のアップに堪えられるルックス、響く美声で、
スクリーンの主役を張るスターのオーラが漂う。いい!

「真夏のオリオン」が公開されたばかりなのに、売れっ子だねぇー。
潜水艦の中よりこの作品の方が、より魅力的だ。

ところで、なんで「手塚治虫の禁断の作品」って言われてるかというと、
「同性愛」を描いているからなんだって!
つまり、玉木宏が演じる結城美智雄と、山田孝之が演じる賀来裕太郎は、禁断の愛で結ばれていたんだと!
そりゃー、禁断だわー!
観たいじゃないのよーん!
でもなかったよ、そんなシーン、残念!

これって、長澤まさみの「群青 愛が沈んだ海の色」でリアルなセックスシーンを期待してガッカリした男どもの気分と同じ?

玉木宏ならきっと美しき同性愛が描けるだろうから、いつかやって欲しい。
彼はどっちの役がいいのかしらん?
相手役は山田孝之じゃない方がいいけど…失礼!

結城と賀来の友情はあまり感じられず、
結城が賀来を利用しているようにしか見えなかった。
そこがクールで良かったんだけどさ。

たった2人だけ生き延びた島の少年の1人がエリート銀行員になるには、
よほどの運と頭の良さがないと無理だろう。
確かに頭の良さそうな顔だ。

賀来が神父になるのはさもありなん、だけど、
山田孝之のモッサリしたルックスが神父に見えなかったよ。
モジャ髪切ったらー?

石田ゆり子がおいしい役どころかと思ったら、お気の毒だった。

山下リオはあまり意味のないような役だった。でもカワイイ。

石橋凌は暑苦しいオッサン刑事役が似合ってた。

ストーリーはすごそうに見えて、そうでもなかった。
海外シーンは見応えあったけど、後半はイマイチだった。
それでも大いに楽しめた。 すべては主役のパワーだ。

危険な施設を田舎や離れ島に持っていくのは、原発と同じ。
東京が日本で一番安全だっていう話は本当かしら?
エライ人たちが東京に集まってるからなんだって。

実験に失敗して犠牲者がいても、真相が闇に葬られてしまうのも、今と全く同じ。
それが「禁断!」のもう一つの意味なんだろうな。

手塚治虫ってストーリーの中に社会への深ーい批判を込めていながら、
マンガとしての高い芸術性を持った、本当の天才なんだね。

今のアタシたちがこういう娯楽的に作られた映画の中で、
少しでも手塚治虫の精神を感じ取ることができたら、
原作者もきっと喜んでくれるのでは?
原作に忠実だと、きっとヒットするような映画にはならないもの。
観てもらわないと、思いは伝わらないのだ。

【あらすじ】
(象のロケット『MW -ムウ-』より引用)
16年前、ある島の島民全員が一夜にして消えたが、事件は政府の手で闇に葬られる。 奇跡的に生き延びた2人のうち、賀来(ガライ)裕太郎は神父として自らの受難の記憶をも克服しようとしていた。 一方エリート銀行員となった結城美智雄は、事件関係者たちへの復讐を始めていた。 地獄を背負わされた者の正義とは、復讐か? 許しか? クライム・サスペンス。


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2009年07月03日

映画『ディア・ドクター』を観た感想

★★★★『ディア・ドクター』

伊野のやったことは悪いことか?
病気を家族に知らせず、治療もしないことは可能か?
このまま村に居ることは出来たのか?
村の医療は今後どうなるのか?

難しい問題ばかりが次々と突きつけられる。
結局、どれも答えは出ない。
頭の中をぐるぐると問題がめぐってしまう。

あれだけ頼り、尊敬していた人たちが、
揃いも揃って冷たくなるのが悲しかった。
もともと事情を知っていた男だけが、理解者だったのか。

伊野は初めて自分の居場所を見つけたんだと思う。
家族同然の村人のため、真心で手当てした。
最初は高額な報酬のためだったかもしれないが、
そんなこと、途中からどうでもよくなっていただろう。

興味深いテーマで、話の流れも無理がなく面白かった。

ただ、知りたくもない最後のオチが解せなかった。
「俳優」鶴瓶が、一瞬お笑いに戻ってしまったようで興ざめした。

【あらすじ】
(象のロケット『ディア・ドクター』より引用)
山あいの小さな村から一人の医師が失踪し「神様、仏様より先生の方が頼り」の村人たちは大騒ぎ。 村に嫌気が差したんだろうと思いつつ、刑事たちは消えた伊野医師の身辺を洗いはじめる。 失踪する少し前、伊野は患者から病気を家族には内緒にして欲しいと頼まれ協力するが、それが伊野の平和な診療所生活を徐々に脅かし始めたのだった…。 社会派ヒューマンドラマ。



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映画『それでも恋するバルセロナ』を観た感想

★★★★『それでも恋するバルセロナ』

前半はおしゃれな恋のバカンス気分、
後半は雰囲気変わって、恋のハリケーンといった模様。

台風の目はもちろんペネロペ・クルス。
普通の台風の目と違って、彼女が一番荒れてるけど…。
実に素晴らしい。 彼女はこれでアカデミー賞を獲得した。
助演女優賞ってこういう役で取るのが本当だと思う。

ちょこっとしか出ないのに、何であの人がオスカーなの?ってことがよくあるけど、
今回ペネロペの場合は、主役じゃないけど本当に物語の核となる、重要な役どころなんだもん。

ハビエル・バルデムは女好きの濃ゆーい男にピッタシ。
これでも彼にしては大変普通っぽい役なのかも…。
ペネロペとハビエルのスペイン語での言い争いが、非常に面白かった。

愛の三角関係は非常によく理解できる。
四角関係だってOK。
せっかくだから楽しまなくちゃね。

ラブ・コメディって、単純でありふれたストーリーばかりだけど、
この物語はひとひねりある笑いがセンスよくって、
おしゃれな音楽ときれいな風景も楽しめた。

どの女性もみんな個性的な美人。
男性はそれだけでも楽しめるのでは?

唯一の難点は、説明口調のナレーション。
ちょっと現実に引き戻されがちだった。

バカンスに行くお金はいつも映画で使い果たしてるけど、
アタシだったらこの作品のどの女になろうかしらん。
でも旅先でのナンパは危険だよね。
ダンナに噛みつくペネロペタイプになろうか。
血を見るから一番危険か?


【あらすじ】
(象のロケット『それでも恋するバルセロナ』より引用)
女2人でバカンスをバルセロナで過ごすことにした、堅実タイプのヴィッキーと自由奔放なクリスティーナ。 パーティで出会った画家アントニオにクリスティーナは一目で恋に落ち、婚約中のヴィッキーも次第に彼に惹かれていく。 クリスティーナとアントニオが一緒に暮らし始めたところに、自殺未遂を起こしたアントニオの元妻が転がり込んできた…。 ラブ・コメディ。

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2009年06月29日

映画『愛を読むひと』を観た感想

★★★★★『愛を読むひと』

感動した。
うーんと年上のキレイなお姉さんと思春期の少年との、
愛と言うよリは性的な関係は正直な描き方。
正直過ぎて、アソコまできっちり見えちゃってる!
寸暇を惜しんで会いに行く! これが青春だ。

マイケルが大学生になってハンナと再会する。
ハンナはナチス協力者として被告席にいた…。
アタシ、これはちょっと納得いかなかった。
ハンナを救う方法はあったんじゃないかと思うのだ。
マイケルは行動する男にはなれなかった。

これが、欧米人のとらえ方なのかなあ。
ナチスの痛手がまだまだ残ってるんだろう。

結局何もせずに、ごく普通の結婚をするマイケル。
自分が幸せな時は不幸な女のことは忘れてしまう。
結婚が失敗して、初めて孤独というものを知るのだ。

ハンナとのやり取りは全て郵便。
会いに行けば、どれだけハンナは喜んだだろう。
しかし、彼の声が、ハンナの心の支えになった。

再会のシーンは秀逸だった。
どちらも名演技。 素晴らしい。

これからも、マイケルは悩み続けるだろうけど、
彼は「愛を読む」ことで、行動する男に生まれ変わったのだ。

重いテーマだけど、感動作品だった。


【あらすじ】
(象のロケット『愛を読むひと』より引用)
1958年、ドイツ。 15歳のマイケルは21歳年上のハンナに恋をする。 ハンナの部屋でマイケルが本の朗読をして、その後愛し合うのが日課となった。 突然姿を消した彼女との再会は8年後法廷で。 戦争犯罪人として被告席に立つハンナは、なぜか不利な証言を認め一人だけ無期懲役の判決を受ける。 マイケルだけがその訳に気づくのだが…。 ヒューマン・ラブ・ストーリー。


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映画『群青 愛が沈んだ海の色』を観た感想

★★★★『群青 愛が沈んだ海の色』

佐々木蔵之介が、先週の『守護天使』とは全く違う役柄。
沖縄の漁師って感じの体格じゃないけど、
若き日の恋愛も、長澤まさみのお父さんの役も、
全て設定に無理はあったけど、さすがそれなりに上手かった。
言葉は少ないけど、妻のことも娘のことも、
大事に思っているのが伝わって来た。

ピアニスト役の田中美里、とても合っていたと思う。
珍しく彼女の美しさがきちんと活かされてた。

この映画は純愛路線だけど、原作はかなり過激らしい。
ネットでいろいろ書かれてたよ。
でも、原作と映画は違うものだし、これはこれでいいと思った。
沖縄の海のキレイさを生かすにはこういう描き方の方がいい。
エロ路線だと、心理面の描写がないがしろになっちゃう。

長澤まさみ、脱がない分、演技を頑張ったみたい。
恋人が死んで、心が壊れちゃった役が自然で、
「だったら一也を連れて来てよ。」ってセリフに泣けた。
結構、ポロポロ泣けて、ハンカチが濡れた。

涼子のことを案じながらも、余計なことを言わず静かに見守り、
じっと立ち直るのを待っている周りの人たち…。

悲しい時海を見に行くのは、なぜだろう
海を見ると、安らぐの。
でも、悲しくなくても海を見ると泣けてくるんだ。
海って癒されるよね。

【あらすじ】
(象のロケット『群青 愛が沈んだ海の色』より引用)
病気療養のため沖縄の離島・南風原島へやってきた有名なピアニスト・由紀子とウミンチュ(漁師)の龍二は恋に落ちるが、由紀子は出産後しばらくしてこの世を去ってしまう。 18年後、娘・涼子は同い年のウミンチュ・一也と結ばれるが、一也は海で溺れ帰らぬ人となり、涼子は精神のバランスを崩してしまう…。 父娘二代にわたる愛の物語。


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映画『守護天使』を観た感想

★★★『守護天使』

これも面白系と思って期待したけど…。
メタボオヤジの須賀があまりにかっこ悪過ぎて、引いたぞ!
ゴミ袋のあれは、もう開き直ったとしか思えない。
ここまでキタナく作らなくても、十分楽しめるのにサ。

初めて恋しちゃった中年オヤジ。
外見が外見だけに、ストーカーにしか見えない!
それがこの映画の核となってるにしてもね。
でもでも頑張ったぞ、オヤジ!

お金に困ってあやしい出版社に行くところがスゴイ!
ダンナがよく買って来る駅売りの夕刊フジとかに、
よく「太った男性」募集の求人があるの。
前から気になってたんだよね。 どんなバイトなのか。
てっきりやせる薬とかの「使用前、使用後」写真用と思ってた。
ところが、こーんなバイトがあったんだねー。 すごおおい!
ひとつ勉強になっちゃった。

しかし、このカンニング竹山氏、なんと浮気発覚の報道が!
映画の宣伝かと思ったら、本当らしい。
こらっ! 身の程もわきまえず! って鬼嫁なら叫びそうだけど、
実生活は全く別の人なのかな?

鬼嫁の寺島しのぶがハマってた!
こんなオヤジのどこがいいのかわかんないけど、
それなりにいいとこもあったんだろうね。
これからはラブラブ…ってことはなく、相変わらず絞られそう。

チンピラ役の佐々木蔵之介はピッタリ。
本当はイケメンなのに、脇に回っても手堅く演じて、
主役のお株も奪わない。エライなあ。

與真司郎って初めて見たような気がするけど、
さわやかボーイで好感持てた。

ヤクザな新聞屋の元締めオヤジ・大杉蓮も相変わらずよかった。

女子高生役の女の子はかわいいけど、あんまり印象なし。
ま、オヤジの恋心なんて、女子高生に分かるはずないよね。

まあ、それなりに笑える映画ではあった。

【あらすじ】
(象のロケット『守護天使』より引用)
メタボ腹の薄給サラリーマン・須賀は、一目ぼれした天使のような女子高生・涼子がインターネットの裏サイトから狙われていると知り、救出に乗り出した。 幼なじみで雀荘暮らしのチンピラ・村岡や、イケメンのひきこもり・佐々木まで巻き込んで、“金なし、職なし、未来なし”の3人組が難事件に挑む?! 大不況時代のヒーロー・コメディ。 ≪勝手ながら私たちがお助けします!≫

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映画『築城せよ!』を観た感想

★★★『築城せよ!』

この映画は段ボールでドデカイお城を建てちゃうお話。
それともう一つ、無名の武将が現代に蘇っちゃうお話。
どちらも魅力的な題材なのに、今一つキレが悪かった。

町のみんなが頑張って段ボールでお城を建てるところは見せ場だけど、
肝心の作り方についてもっと説明欲しかった。
だってさー、いつか役に立つかもしれないでしょ。
公園で暮らす自由人の方々はもちろん、
災害の時とか、家出の時とか、お父さんの一坪書斎、別荘用にとか、
需要は多いと思うのよ。

せっかく登場する大学教授に説明してもらえば、
全国の建築学科の教材になるかもしんないのにさ。
こんな楽しい授業はないじゃないの。

それから、戦国武将について、
彼らの無念について、多少説明はあったものの、
築城に執着する動機が今一つゆるかった。
だって、完成しさえすればいいって言うのもおかしいよ。

段ボールの城主となって、しばらくは暮らして、
哀れな民の暮らしの改善までしなくっちゃね。

お嫁さん候補もいるんだし…。
とはいえ、「あの」シーンはなぜ洋装?
一気に冷めてしまったよ。
十二単とは言わないまでも、せめて着物着ろよな。
予算がなかったとしか思えない。
チグハグで変だった。
このシーンに何の意味があるんだろ?

一人二役の片岡愛之助はとってもよかった。
気弱な役場職員はあまりに作った感じでちょっと滑ったけど、
殿様の役は、さすが歌舞伎役者。 
「築城せよ!」等、いかにもの大仰な戦国言葉が、
表情も発声も言い回しもバッチリ決まっていた。
言い慣れていない役者が発する言葉のウソ臭さとは明らかに違う。
歌舞伎界から主役引っ張ってきて良かったね、大成功!

あと、学者役の津村鷹志がよかった。
「三河の守にございます!」って咄嗟に言う機転にシビれた!
こういう楽しい映画って大好き!

あーあ、もっともっと面白い映画になりそうなのに、残念!
なんだったら、もう一回セルフリメイクやっちゃったら?

【あらすじ】
(象のロケット『築城せよ!』より引用)
町おこしと工場誘致の間で揺れる過疎の町・猿投(さなげ)に突然、甲冑姿の3人の武将が現れた。 無念の最期を遂げた猿投3万石の領主・恩大寺隼人将の霊が、冴えない役場職員・石崎に乗り移ったのだ。 恩大寺の“築城せよ!”のかけ声に、建築科の学生・ナツキはしぶしぶ協力するが、材料も予算もなく期間は満月までの3日間! もう段ボールしかない! 築城コメディ。

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2009年06月28日

映画『扉をたたく人』を観た感想

★★★★★『扉をたたく人』

人と関わることが大嫌いな老教授が、
偶然の出会いから変わっていく姿が、とてもとても自然だった。

タレクという青年が実にいい。
彼は人種も世代も職業も一切気にせず、人と気軽にコミュニケーションが取れる明るい人間だ。
表情も生き生きとしていて、ウォルターに最初の活力を与えた。
ジャンベというドラムを教えるシーンが本当に楽しい。

この作品は常にくすっと笑わせるユーモアを忘れない。
物語全体がタレクのキャラクターみたいだった。

タレクが逮捕されてから物語は急展開。
ウォルターは久し振りに人のために行動するのだ。
何の得にもならないのに。

タレクの母親が何ともまあ、美人。
老教授は、別の意味でまたイキイキし始める。
2人が結婚しちゃえば全て解決だから、早くしちゃえって思ったけど、
そんな安易な展開になるはずもない。

移民問題について、とても分かりやすく描いている。
こんなこと何にも知らなかったよ。
アラブ系だと誰でもテロリスト呼ばわりされちゃうんじゃないかと心配になっちゃう。

ラストはちょっとこれでいいのー?って思ったけど、
これが扉なら、ここから先は観た私たちに委ねられているのかな。


【あらすじ】
(象のロケット『扉をたたく人』より引用)
62歳の大学教授ウォルターがマンハッタンにある別宅のアパートを訪れると、そこにはシリア出身の青年タレクとセネガル出身の恋人ゼイナブが住みついていた。 行き先のない移民の2人をしばらく泊めることにしたウォルターは、タレクから“ジャンベ”というアフリカン・ドラムを教わり友情を深めていくが、ある日タレクが不法滞在で逮捕されてしまう…。 社会派ヒューマン・ドラマ。

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2009年06月21日

『劔岳 点の記』を観た感想

★★★★『劔岳 点の記』

かなり高齢の撮影監督が初めて監督として撮った作品で、
監督が絵(写真)にこだわったために、
スタッフや俳優は大変だったってテレビでかなり宣伝してた。

それだけに、本当にキレイだったよ。
寒くて大変なところへ実際に行く。CGじゃないのだ。
これって、観てて非常に満足できるんだよね。

そりゃー、演技するのが俳優の基本。
寒くなくても「寒い」ように見せるのがお仕事だ。

しかし、寒いところに実際行って、それがすごーく大変で、
演技なんか2の次になったって、別にいいのだ。
「行くこと」って重要だよ。

ただ、それだけに人がいなくても満足できたかもってのはあるね。
この映像を見るだけでストーリーなんかどうでもよくなっちゃう。

いやいや、ストーリーもよかったよ。
すぐ仕事を放り出しちゃう今と違って、
上司の命令には逆らえない時代。
山なんか行きたくもないだろうに、命がけで仕事する男たち。
地図を作るって大変なことだったんだ。

浅野忠信が実直な測量員を演じていた。
宮崎あおいは奥さんとしてはちょっと似合わなかったけど、
こういう人も混ぜないといけない意味もよくわかってきた。

この映画ヒットするのかしらん。
志が高く、素晴らしいけど、真面目すぎて受けないかも。
でも、私は強く応援したい。
雪山とキレイな空に感動しちゃったんだもの。


【あらすじ】
(象のロケット『劔岳 点の記』より引用)
明治39年、陸軍は国防のため日本地図の完成を急いでおり、陸軍参謀本部陸地測量部の測量手・柴崎芳太郎に、劔岳の初登頂と測量を命じる。 かつて多くの優秀な測量部員たちが挑戦し果たせなかった劔岳は、立山信仰の霊場としても知られる、あまりにも険しい山だった…。 実話にもとづく、日本地図最後の空白地点を目指した男たちの記録。 ≪誰かが行かねば、道はできない。≫


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映画『トランスフォーマー:リベンジ』観た感想

★★★★★『トランスフォーマー:リベンジ』

前回の1作目は途中からどんどんお子チャマ向けになっちゃって、
「えっ、これって子ども用だったの?」って、
思わず周りを見渡したくなっちゃったんだけど…。

1作目に比べて今回は、かなり成長したよ。
だいぶ大人の鑑賞にも堪える第2作になったと思う。

サムも女に誘惑されるトシになった。
その女がターミネーターもどきで笑っちゃった!

ピラミッドが出てくるシーンはハムナプトラ?

ストーリーはやっぱりたいしたことないんだけど、
ワクワク感が前作よりグッと上がったね。
予算も上がったのかも。

アタシはバンブルビーとオプティマスと、
敵ながらミカエラのいいなりになっちゃう、
「ウォーリー」そっくりの小型ロボットが気に入った。
アタシもこいつをひっぱたいて子分にしたい。

サムのママみたいなタイプって日本にいっぱいいそう。
パパとママはいいスパイス役だね。

ルックス的にはジョシュ・デュアメルが一番かっこよかった!

次回作楽しみだなー。


【あらすじ】
(象のロケット『トランスフォーマー:リベンジ』より引用)
サムは、メガトロンを倒した際の“キューブ”のかけらに触れた瞬間、脳に“ある情報”が刷り込まれてしまう。 一方、兵士らと協力しディセプティコンと戦ってきたオートボットらを米政府は不要だと結論付ける。 彼らが地球を去ればディセプティコンも地球にとどまる理由が無くなると考えたからだ。 人類の滅亡につながる恐るべき計画が進んでいることを知らずに…。 SFアクション・スペクタクル第2弾。
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2009年06月14日

映画『USB』観た感想

★★ 主役の渡辺一志、5浪どころか、15浪くらいに見える〜。
つまんない無気力人間役を本当にうまく演じていたんだろうけど、
だからこそ(?)この主役に全く魅力を感じなかった、ゴメンよ。

彼の彼女にも全然魅力を感じない。意味不明。暗い。
このカップル、どう見たって愛し合ってるように見えないのよ。

脇が意外な充実ぶり。
野田秀樹は、全てをありのままに受け入れるだけの病人。
大森南朋は、主人公と同じく流されるままの医者。
桃井かおりは、ノンビリした母親。
大杉漣は、お人好しのヤクザだけど実は非情。

祐一郎とヤル看護婦って???。
なぜスルのさ、そこでそれも祐一郎と…?
全てが破綻してるぞ〜! 何じゃ、こりゃ?

この街では放射能から誰も逃げない。誰も怖がらない。
何となく感じてはいるんだろうけど、何もしないのだ。

でも、祐一郎の友人のカップルだけが現実的で、
ふたりは町から逃げ出そうとしている。
あまりに周りの人々が平然としているので、
逃げるカップルの方が異常に見える。

ラストシーンは何なんだ!
やだよ、こんな終わり方。

どんな風に「社会派」なのかと、我慢して最後まで観たけど、
最後の最後までパッとしない映画だった。
これじゃ世の中に受け入れられないよ。
高そうな志、もっと分かりやすく訴えて欲しい。
これのどこが「愛の進化論」?
きっと、頭のいい人にしかわかんない映画なんだ。
アタシには理解不能じゃ。 斬り捨て御免!

【あらすじ】
(象のロケット『USB』より引用)
数年前に原子力発電所の臨界事故があり、じわりじわりと放射能汚染が進む茨城県筑波。 開業医だった亡き父の跡を継ぐべく、医学部を受験し続けている祐一郎は、実家暮らしで浪人生活5年目。 ギャンブルで借金が膨らみドラッグの売買にまで手を染めるが、大学病院の放射線科に破格の報酬のアルバイトがあること知る…。 社会派ドラマ。

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『マン・オン・ワイヤー』観た感想

★★★★★『マン・オン・ワイヤー』

ドキュメンタリー部門のアカデミー賞だから、
「ドキュメンタリー作品」としては優れていても、
映画的にはそんなには面白くないかもと思ってたんだよね。
でも、さすが優れた作品なんだな〜と納得した。

面白いというよりも、非常に美しかった!!!
空のシーンは神々しいと言ってもいいくらい。
音楽も静かでピッタリ。
大道芸人らしく、衣装も素敵だし、ユーモアたっぷり。
そしてとてもスマートな身のこなし。
もうもう見とれてしまった!

延々と本人や仲間たちのインタビューが続くけど、
それも全然嫌じゃなかった。
本人だけがアメリカで成功して、
裏方の友人たちは強制送還ってのも理不尽な話で、
友情にヒビが入ったにもかかわらず、
友人たちは当時のことを本当に誇りに思っているのが感じられた。
複雑だねぇー。

当のフィリップ・プティは何だかノー天気おじさんに見えたよ。
でも、今は無きワールド・トレード・センターのてっぺんで、
命がけのノーギャラ大道芸。
映画ならよくあるアクションだけど、特撮じゃないんだから!
ものすっごい大事件。 一躍ヒーローだよ。

こんなことが突然近所で起こったら、きっと幸せな気分になっちゃう。
お年寄りは「ナンマンダブ…」と唱えるか。
空を見上げて、みんな笑顔になるね。
それもこれも、落ちなければの話だけど…。

贅沢をいえば、綱渡りシーンを全部リピートして観たかった。
いくら観てもあきないと思うの。

【あらすじ】
(象のロケット『マン・オン・ワイヤー』より引用)
1974年、ニューヨークのワールド・トレード・センター。 そのツインタワーを綱渡りで渡ろうとするフランスの大道芸人がいた。 彼の名はフィリップ・プティ。 高さ411m・地上110階という巨大な2つの建物の間にワイヤーを渡してその上を歩くのだ。 命綱はない。 命がけの大道芸は果たして成功するのか…? 当時の映像を多く使用して製作された実話ドキュメンタリー。

posted by ミカ at 21:34| Comment(0) | TrackBack(4) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月07日

『ウルトラミラクルラブストーリー』観た感想

★★ 「ウルトラミラクルラブストーリー」

全部青森の方言で、字幕なしである。
字幕なしのアメリカ映画を見ているような、
何となくニュアンスはわかるけど、おいてけぼりの感覚…。
大阪弁は市民権得てるけど、東北弁は訳わかんないよー。

アタシ、地方が舞台の作品は方言で語られるのが本当だと思う。
よく2時間ドラマで地方の人が全部標準語だったりしてるけど、
それはとーっても不自然だもの。

だから、言葉はご当地の言葉にして、字幕を付けて欲しいの。
その方がいろんな方言を覚えられて、ウレシイ。
俳優さんは大変だろうけど。
下手でもいいのよ、努力してれば。

この作品はその面に限っては画期的な作品で、
東北地方の方々にとっても喜ばしいことだと思う。
それに、とんでもなく豪華キャストなのだ(どーして?)。
松山ケンイチに、そりゃー期待するわさ。

しかし、ストーリーは破綻している。
松山ケンイチは個人的に良いだけであって、
この作品全体のイメージは全く上がらない。

現代農業への批判も多少はあるのかなと最初期待したけど、
そんな精神は全く感じられない。
農薬のシーンはあまりにひどすぎて、席を立ちたくなった。
子どもを絡めてるとこも許せん!
そう、ちょっと怒ってしまったんだ、アタシ。

良かったのは、幼稚園のドキュメンタリーのようなシーンだけ。

ぶっ飛んでるけど、コメディーでもファンタジーでも、
ましてや、ラブストーリーでもない。
きっと笑うシーンなんだろうけど、笑えなかったり、
毒の多い、意地悪な映画に思えてしまった。

アタシには愛が伝わってこなかったよ。
後味の悪い作品だった…。

【あらすじ】
(象のロケット『ウルトラミラクルラブストーリー』より引用)
祖母の指導で農業をはじめたばかりのハチャメチャな青年・陽人(ようじん)は、幼稚園で働く保育士・町子に恋をする。 町子は、ここ青森でカミサマと呼ばれる占い師に相談をするため東京からやって来たのだ。 町子の気持ちや彼女にまつわる噂にもお構いなく、毎日猛アタックをかける陽人だったが、ある日、心身に変化が起こり始める…。 ラブ・ファンタジー。
posted by ミカ at 00:53| Comment(0) | TrackBack(5) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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