2009年07月04日

映画『蟹工船』を観た感想

★★ 『蟹工船』

だいぶ前から、原作が売れに売れていると報道されていた。
アタシは読んでないけど、代わりに映画を観てきたよ。

しかし、ちょっと期待はずれだった。
面白い原作じゃないにしても、気持ちがつかめない感じ。
観た後もスッキリしない。

浅川が船員たちを虐待するのが、
まるで浅川が自分自身をいじめているかのようだった。
監督の屈折した性格とか深く掘り下げ過ぎてしまったのかな。
浅川だけが、背景のある人物に見えた。

そう、他の登場人物があまり生きていないのだ。
船の中のみんながワイワイしゃべってるシーンはウソ臭い。
だれもこんなところで働く人たちに見えない。
ロシア船のシーンは重要な場だけどシラけた。

みんな団結してるように見えないんだよね。
会社に要求する内容も幼稚。
こういう交渉事を初めてする人たちなんだから仕方ないけど。

松田龍平は中心人物の雰囲気が良く出ていた。
西島秀俊の次によかったと思う。
「みんな自分の思った者になれる。」って言う言葉には感動した。

でも、無気力な工員がロシア船にちょっと乗っただけで、こんなに変わるものかしら? 
変化が突然すぎて違和感があった。

話が動き出したのが本当に最後の最後になってしまい、
これからじゃないかというところで終わってしまった。
ストレスがたまるぞー。

蟹缶を作るところはすごいと思った。
汗ダラダラで、間違いなく缶詰に汗入ってる。
真黒でテカテカしてる衣装は異様で違和感あるけど、
このシーンだけは素晴らしかった。
劣悪な労働環境であることだけは、しっかりと伝わった。

【あらすじ】
(象のロケット『蟹工船』より引用)
カムチャッカ沖で蟹を獲り、船上で缶詰に加工する蟹工船・博光丸。 監督の浅川は労働者たちを人間扱いしなかったが、安い賃金で過酷な労働を強いられている出稼ぎ労働者たちはそんな環境に慣れ、ただ疲れ、絶望しているだけだった。 労働者の一人・新庄は「あきらめるには早すぎる。 自分たちが変わらなければ何も変わらない!」と呼びかける…。 社会派ドラマ。


posted by ミカ at 23:03| Comment(7) | TrackBack(8) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画『MW -ムウ-』を観た感想

★★★★『MW -ムウ-』

玉木宏のクールなダークヒーローぶりがカッコイイ。
大画面のアップに堪えられるルックス、響く美声で、
スクリーンの主役を張るスターのオーラが漂う。いい!

「真夏のオリオン」が公開されたばかりなのに、売れっ子だねぇー。
潜水艦の中よりこの作品の方が、より魅力的だ。

ところで、なんで「手塚治虫の禁断の作品」って言われてるかというと、
「同性愛」を描いているからなんだって!
つまり、玉木宏が演じる結城美智雄と、山田孝之が演じる賀来裕太郎は、禁断の愛で結ばれていたんだと!
そりゃー、禁断だわー!
観たいじゃないのよーん!
でもなかったよ、そんなシーン、残念!

これって、長澤まさみの「群青 愛が沈んだ海の色」でリアルなセックスシーンを期待してガッカリした男どもの気分と同じ?

玉木宏ならきっと美しき同性愛が描けるだろうから、いつかやって欲しい。
彼はどっちの役がいいのかしらん?
相手役は山田孝之じゃない方がいいけど…失礼!

結城と賀来の友情はあまり感じられず、
結城が賀来を利用しているようにしか見えなかった。
そこがクールで良かったんだけどさ。

たった2人だけ生き延びた島の少年の1人がエリート銀行員になるには、
よほどの運と頭の良さがないと無理だろう。
確かに頭の良さそうな顔だ。

賀来が神父になるのはさもありなん、だけど、
山田孝之のモッサリしたルックスが神父に見えなかったよ。
モジャ髪切ったらー?

石田ゆり子がおいしい役どころかと思ったら、お気の毒だった。

山下リオはあまり意味のないような役だった。でもカワイイ。

石橋凌は暑苦しいオッサン刑事役が似合ってた。

ストーリーはすごそうに見えて、そうでもなかった。
海外シーンは見応えあったけど、後半はイマイチだった。
それでも大いに楽しめた。 すべては主役のパワーだ。

危険な施設を田舎や離れ島に持っていくのは、原発と同じ。
東京が日本で一番安全だっていう話は本当かしら?
エライ人たちが東京に集まってるからなんだって。

実験に失敗して犠牲者がいても、真相が闇に葬られてしまうのも、今と全く同じ。
それが「禁断!」のもう一つの意味なんだろうな。

手塚治虫ってストーリーの中に社会への深ーい批判を込めていながら、
マンガとしての高い芸術性を持った、本当の天才なんだね。

今のアタシたちがこういう娯楽的に作られた映画の中で、
少しでも手塚治虫の精神を感じ取ることができたら、
原作者もきっと喜んでくれるのでは?
原作に忠実だと、きっとヒットするような映画にはならないもの。
観てもらわないと、思いは伝わらないのだ。

【あらすじ】
(象のロケット『MW -ムウ-』より引用)
16年前、ある島の島民全員が一夜にして消えたが、事件は政府の手で闇に葬られる。 奇跡的に生き延びた2人のうち、賀来(ガライ)裕太郎は神父として自らの受難の記憶をも克服しようとしていた。 一方エリート銀行員となった結城美智雄は、事件関係者たちへの復讐を始めていた。 地獄を背負わされた者の正義とは、復讐か? 許しか? クライム・サスペンス。


posted by ミカ at 22:11| Comment(10) | TrackBack(42) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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